生物多様性関連支援
概要
TCFDのアプローチに倣って2020年に「自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD)」が設置され、自然関連のリスク・機会に関する情報開示のルール(TNFD提言)が2023年に公表されました。
当社は、気候変動関連支援(TCFD)に引き続き、生物多様性関連支援(TNFD)についても受注し、コンサルティングサービスを開始しました。2024年より、企業を格付け評価するCDPが送付する質問状にもTNFD提言が反映されていることから、当社への相談が急速に増えています。
事業活動は生物多様性と密接に関係していることから、環境情報の開示だけでなく、経営戦略に環境面のマネジメントを取り込むことが求められています。
当社が得意とするリスク・機会を定量的に評価する技術を活用することで、具体的な対応策の提案や目標・重要経営指標(KPI)の設定が可能となります。
※L(Locate 発見)、E(Evaluate 診断)、A(Assess 評価)、P(Prepare 準備)はTNFD提言で推奨される進め方との対応を示す。
TNFDは、TCFDと比べ、環境負荷の定量化や生物多様性の現地調査など、自然環境に関する高い技術が求められることに加え、事業と自然との関わりは企業によって様々なことから顧客企業にあった検討と解決策をオーダーメード方式で提案する必要があります。
- 温室効果ガス(TCFD)はどこで排出しても同じだが、自然との関わり(TNFD)は場所(脆弱性)を考慮する必要がある。
- TCFDは気候変動が企業活動に及ぼす影響を対象にすれば良いが、TNFDは自然劣化が企業活動に及ぼす影響に加え、企業活動が自然資本に及ぼす影響も対象にするため、分析対象が多く複雑化しやすい。
- 気候関連分野と比べ自然関連分野は、誰もが使えるデータが解像度・種類ともに不足している上に、評価手法も発展途上段階にあり、企業側の技術的難易度が高い。
- 気候関連分野と比べ自然関連分野は、専門性が高く、対応できる専門家が限られるため、科学的な妥当性を確保するのが難しい。
当社は、事業の事業活動に伴う環境負荷を土地面積に換算して定量化する手法「エコロジカル・フットプリント」に先行的に取り組んでいます。この手法を活用することで、調達先がわからない中でも自然との関わりの強い活動を絞り込むことができます。
エコロジカル・フットプリントは、サプライチェーンを把握していなくても国別の環境負荷を推定できること、気候変動と生物多様性などのトレードオフの関係を考慮した統合指標であること、環境収容力(バイオキャパシティ)と環境負荷の関係から持続可能性を評価できることが特徴です。生物多様性及び生態系サービスに関する政府間科学・政策プラットフォーム(IPBES)、第六次環境基本計画などの国際機関や我が国における自然資本・生物多様性に関する状況把握に利用されている手法です。企業が生物多様性保全に取り組む指針「生物多様性民間参画ガイドライン(環境省)」、自然関連財務情報開示(TNFD)のためのワークショップ(環境省)においても、ライフサイクル全体を通した自然との関わりの評価・分析に有効な手法の一つとして紹介されています。