【新聞記事】2026年新春TOPインタビュー いであ 田畑彰久社長
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【海洋・DXで築く成長軌道】
--新中計の滑り出しは
「成長軌道を描く意欲的な計画を立てた。第3四半期時点では計画達成がやや厳しいという状況だが、目標を高く掲げた分、24年と比較すると着実に業績を伸ばすことができている。利益面は、人的資本や最新の分析機器、調査機材、ソフトウエアへの投資、DX推進のためのシステム導入やセキュリティー対策など、将来の成長に向けて積極的に投資しているため、一本調子で伸ばすことが難しい局面だ」
--受注環境をどう見るか
「25年の公共事業の受注は、発注量が減少している中、得意な分野では順調だが、苦戦している分野もあり、競争の激化を感じる。国土強靱化実施中期計画で安定的な予算は確保される見通しなので、受注残の状況も含めて中計の目標を着実に達成させていく」
--注目する領域は
「海洋調査だ。洋上風力発電事業や海洋エネルギー・海底鉱物資源の開発計画が進めば、環境調査や施設・設備の水中部点検などは、AUV(自律型無人潜水機)をはじめとしたロボットの活用が必要となる。AUVの設計・製作・運用等による海洋調査は、われわれが得意とするところだ。機材運用や開発、データの解析など、さまざまな場面でノウハウが生かせる」
「全く新しい市場では、microRNAメチル化を利用した早期がんリスク検査を社会実装した。民間の医療分野という新領域だけに、受診件数などの推移と今後の拡大に注目している」
--DXの展開状況は
「25年からeラーニングなどを導入して、全社員がAI(人工知能)やDXのリテラシーを身に付けるための仕組みを整えた。水中作業が、人の手からロボットに置き換わっているように、DXは、単なる業務効率化ではなくビジネスモデルそのものの変革だ。これに対応するためにも、社員全員のデジタルスキルの向上を徹底して進める」
「国や地方自治体のインフラDX、防災・減災に関する技術開発では、AI、画像解析、デジタルツインなどの各種システム開発を展開し、発注者や管理者の業務を高度化するクラウドプラットフォームの運用も進めている」
「具体的には、高度流量観測システム、土石流検知システム、AIによる物体・異常検知といった現場画像の取得と画像解析のクラウド化サービスを展開している。河川、ダム管理の省人化を推進する業務を拡大していく」
【横顔】
今年は「本を30冊読む」。ビジネス書を手に取りがちだが、視野を広げるためにも、哲学や歴史物など多彩なジャンルに挑戦する。