風水害

近年の気候変動の影響により激甚化・頻発化する風水害から国民の安全・安心を守るために、平常時から流域治水や高潮などに関する風水害への対策が求められます。当社では、解析モデルや予測システム、AIなどの技術による予測結果を風水害対策に反映し、対策を計画立案するとともに、ハザードマップなどの作成や周知も支援しています。

大規模な風水害の発生時には、早急・確実な対応が求められます。災害発生時に国や自治体からの要請を受けると、当社では災害発生エリア近傍の拠点のみならず、全国の拠点の技術者を対象に連携できる体制を構築し、被害状況の把握や復旧に向けて迅速かつ的確に業務を遂行します。

近年頻発している大規模な風水害発生時には、国や自治体からの要請を受けて災害発生直後の被害状況調査から応急復旧、本復旧の計画・設計に至るまで、復旧事業を支援しました。

平成27年9月、台風18号の影響により関東北部から東北南部にかけて記録的な大雨となり、栃木県鬼怒川では堤防決壊等が発生、約1万におよぶ床上・床下浸水家屋が発生しました。
当社では、堤防決壊箇所の調査、応急復旧計画および設計を行いました。復旧計画の立案には現地の調査結果を基に堤防に対する河川水、雨水の浸透流解析を実施し、決壊の原因を探るとともに、堤防を強化する復旧設計までを行いました。栃木県鬼怒川、宮城県出来川の災害では、当社作成の説明資料を基に被災のメカニズム解明や復旧工法の選定が行われました。

令和元年10月、台風19号の豪雨により広い範囲で記録的な大雨となり、関東から東北地方を中心に約140箇所で堤防が決壊し、死者・行方不明者が約100名にも及ぶ甚大な被害が発生しました。
当社では、国からの要請を受け、千曲川、那珂川、阿武隈川、吉田川の復旧事業を担当しました。また、宮城県では、丸森町での河川災害や、登米市での道路橋梁災害など多数の地方自治体の復旧事業に携わりました。
令和1～2年の被害を契機として、阿武隈川や吉田川、最上川において緊急治水対策プロジェクトが策定され、当社もそのプロジェクトに取り組んでいます。