ゲームエンジンで拓くこれからのインフラ整備 ゲームエンジンで実現する、みんなで創る安全で魅力的な街づくり

近年、気候変動に伴う豪雨や台風により、水害・高潮・土砂災害などのリスクが高まっています。インフラ整備では安全性の確保に加え、環境配慮や景観形成、地域の合意形成までを同時に満たすことが求められます。しかし、従来の平面図・断面図だけでは、完成後の姿や災害時の状況を直感的に思い描くことが難しく、住民説明や教育、関係者間の議論に時間を要する場面があります。そこでゲームエンジンを活用し、従来の2D図面では伝えきれなかった情報を、誰もが理解しやすい形で共有できるようにしました。

洪水・高潮・津波などのシナリオを直感的に可視化できます。また、都市の浸水シミュレーションや整備後のインフラの状態を、まるで現地にいるかのように立体的かつ体験的に可視化できます。直感的な理解を促進し、効果的な防災教育や住民説明を実現します。

さまざまな関係者が同じ仮想空間を共有することで、リアルタイムでデザインや設計を変更・確認し、合意形成を促進できます。効率的な協議により、より良いデザインを素早く生み出します。
瀬・淵、曲線的な地形、植生帯など、微細なデザインをゲームエンジン上で直接編集し、議論しながら整備案をブラッシュアップできます。

作成した3Dイメージは点群等の3次元設計データに変換でき、治水能力の確認やICT施工へ連携することで、以前よりも設計意図に近い整備を実現できます。これにより、治水と環境の両立を目指す実務フローが現実的になりました。